働いていると、年に数回、ワクワクが止まらない日がありますよね?
そうです!!ボーナスです!!
月々の給与は生活費に充てる場合がほとんどでしょうから、このまとまった収入を何に使うか、ああでもないこうでもないと頭の中で思い浮かべることの楽しさったら。
「患者さんを元気にしたい!」という使命感も大切ですが、やっぱりお金は働くための大きな原動力になりますよね。
今回は理学療法士のボーナスについて、その平均額や計算の仕方など、ボーナスにまつわる疑問にお答えします。
理学療法士のボーナスの平均額は?
厚生労働省の賃金構造基本統計調査では、2019年の理学療法士・作業療法士の年間賞与額 (ボーナス) の平均は646,400円です。(平均年齢33.3歳、平均勤続年数6.2年)
ちなみに民間企業に勤める30~34歳のボーナスの平均は847,600円という結果です。
民間企業と比較すると、理学療法士のボーナスは年間20万円くらい低いと言えますね。
理学療法士は一日の取得単位数に上限があるので、売れば売るほど儲かるような企業とはボーナスに差が出てしまいますね。
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理学療法士の勤続年数別のボーナスは?
理学療法士のボーナスの平均を勤続年数別に表すと、このようになります。
勤続年数 | 男性 | 女性 |
0年 | 3.9万円 | 2.7万円 |
1-4年 | 53.5万円 | 61.5万円 |
5-9年 | 71.6万円 | 59.2万円 |
10-14年 | 78.2万円 | 73.7万円 |
15年以上 | 98.2万円 | 92.0万円 |
勤続年数が増えるにつれ、平均ボーナスが上がっていくかと思いましたが、これはあくまで勤続年数で平均を出した結果です。
全ての対象者が、新卒で入職した場合の平均額ではないので注意してください。
例えば、22歳で新卒のCさん。30歳で経験年数が8年ほどあるDさん。
2人が同じ病院に入職したとします。
Cさんの場合は、経験を考慮して基本給がDさんより高く設定されています。
ボーナス額は「基本給の〇か月分」という支給方法が一般的なので、基本給が高いDさんの方がCさんよりボーナス額が高くなる計算です。
しかし、2人とも同病院での勤続年数は0年ということになります。
その2人の平均額をとっているので、金額に違和感がある方もおられると思いますが、参考程度にしていただければと思います。
男女の差でいえば、特に勤続年数5年以上では男性の方が高額という結果となっています。
男性の方が女性と比べて役職者が多く、基本給が高い傾向にあることから言えるでしょう。
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理学療法士の企業規模(従業員数)別のボーナスは?
理学療法士のボーナスの平均を企業規模(従業員数)に表すと、このようになります。
10-99人 | 100-999人 | 1000人以上 | |
ボーナス額 | 561.8万円 | 628.1万円 | 743.8万円 |
平均年齢 | 33.1歳 | 32.8歳 | 32.4歳 |
平均勤続年数 | 6.2年 | 6.2年 | 6.3年 |
こうしてみると、どの企業規模でも理学療法士の平均年齢、平均勤続年数はさほど変わりません。
ですが、従業員数が多いほうが、ボーナス額が明らかに高い結果ですね!!
中には、基本給が少なくボーナスが多いっていう病院・施設もありますが、企業規模や従業員数はボーナスが高額になる一つの目安になりそうですね。
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ボーナスの計算方法は?
いろいろな求人情報をみていると、「ボーナス=基本給の〇か月分」という表現をしているところが多いですね。
これは1年間で支給されるボーナスのことを示していて、年に何回支給されるかも施設・病院によって違います。
気を付けたいのは、「月収」でなく「基本給」の〇か月分なんですね。
月収は、基本給に役職手当や通勤手当などの手当てをプラスされた金額です。
例えば、
ボーナス計算 | 基本給 | ボーナス | |
A病院 | 基本給の4か月分 | 20万円 | 80万円 |
B病院 | 基本給の3.4か月分 | 25万円 | 85万円 |
A病院の場合はボーナス計算が基本給の4か月分、B病院の場合は3.4か月分で、一見するとB病院よりA病院の方に目がいきます。
しかし、基本給に注目すると、A病院が20万円なのに対し、B病院の方が5万円高い25万円です。
よって、これらを掛け合わせると、
メモ
A病院 20万円×4か月分=80万円
B病院 25万円×3.4か月分=85万円
と、A病院よりB病院の方が、ボーナスが多いことになります。
求人情報でも「賞与〇か月分!!」と掲げているところがありますけど、基本給の額をチェックすることをお忘れなく!!
その他、注意したいのは、ボーナスは「基本給の〇か月分」ですが、勤め先の業績によって「〇か月」の部分が急遽変動してしまうことがあるんですね。
約束と違うじゃーん!!ってがっかりですよね…
こっちもそれを見越して大きな出費とか、ボーナス払いの予定とか立ててるんですよ!!
ボーナスをしっかり頼りにしちゃってるのに…
ボーナス額も大切ですが、先に就職先の経営状況を見極める必要がありますね。
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ボーナスがない?インセンティブ制や年俸制とは?
訪問リハなどインセンティブ制を導入しているところは、ボーナスがないところもあります。
インセンティブ制とは、社員のモチベーションを上げるため、社員それぞれの業績や実績を給与や賞与に反映させる制度です。
簡単に言えば出来高制ですね。
例えば、訪問リハやクリニックなどでは、「担当患者さん1人につき〇円支給」などと金額が決まっていて、基本給とは別に、努力した分が給与に反映されるかたちです。
賞与が別に支給される場合もありますが、インセンティブが高額で賞与がないところもあります。
また、最近は年俸制を導入している施設・病院もあります。
年俸制…スポーツ選手が思い浮かびますけど、医療従事者でも年俸制を導入しているところがあるんですね!!
年俸制とは、1年ごとに給与総額を決めていく給与の決定方法です。
勤続年数や年齢が考慮される月給制に対し、年俸制では前年度の評価などを基に給与額が決定されることが多いです。
私が以前勤めていた病院でも、課長以上の役職は年俸制でしたね。
年俸制のほうが人件費の変動が少なく、雇用する側は予算が立てやすくなるそうです。
役職に選ばれるような人は評価が一定以上に達しているから、役職のみ年俸制を導入しているのかもしれません。
年俸制は1年の報酬を12分割して1か月ごとに支払われる方法をとることになっていますが、基本的には年俸はボーナスを含んだ額なので、ボーナスはなしです。
ただし、年俸制には年間の収入が約束されていること、年間の金銭的な予定が立てやすいというメリットがあります。
年俸制の場合は、いわゆる「臨時収入」という側面はないので、トータルの年収で比較する必要がありますね。
また、パートや非常勤であれば、基本的にボーナスはありません。
心ばかりの金額を頂ける場合もありますが、そのような施設・病院は少ないでしょう。
まとめ
この記事をまとめると、
まとめ
- 理学療法士の2019年の平均ボーナス額は646400円。民間企業の平均は847600円なの でかなり低いと言える。
- 理学療法士のボーナスを勤続年数別に表すと、特に勤続年数5年以上では女性より男性の方が高額。
- 理学療法士のボーナスを企業規模別に表すと、従業員数が多いほうが、ボーナス額が明らかに高い!!
- 1年間のボーナス額は「基本給×〇か月分」と算出する場合が多く、勤め先によって年1~3回支給される。勤め先に業績によって「〇か月分」の部分が変動する場合も??
- インセンティブ制や年俸制ではボーナスがない場合もある。
理学療法士のボーナスについて、その平均額や計算の仕方など、ボーナスにまつわる疑問にお答えしました。
働くモチベーションを高く保つためにも、ボーナスの金額は重要ですよね!!
理学療法士のボーナスは民間企業と比較しても高いとは言えませんが、基本給や企業規模に注目することで、より待遇のよい勤め先を選ぶことができますよう、お祈りしています。