働く場所

経験者談|療養病棟は患者さんと特別な関係性を築けるのが魅力の1つ!

理学療法士の働く場所って限られているとはいえ、意外に多いのが事実。

なんとなく「こんなところがあるよなぁ」っていうのがあっても、実際に働いてみないとわからないことが多いですよね。

例えば、「回復期」での経験はあるけど「訪問リハビリ」での経験がない。

だから、「訪問リハビリって、だいたいこんな感じかなぁ」しかわかりません!みたいな。

働く場所を決める時にもっと情報があれば良くないですか?

事前にいろいろ知れるのなら、知りたいですよね!

そんな知りたいって願いを叶えるため、経験者の方にお願いして、教えてもらいました!

今回は30代の女性理学療法士の方に、「療養病棟で働くメリット(魅力)、デメリット(大変さ)」を聞いてきました!

療養病棟で働くメリット(魅力)、デメリット(大変さ)は何?

療養病棟で働くことのメリット(魅力)とは?

患者さん、そのご家族がリハビリを提供することをとにかく喜んでくださること!年単位の長い関わりになっていくこともあるので、患者さんやご家族と特別な関係性を築いていけることも魅力の一つです。

療養病棟は急性期病院での治療を終えても、引き続き高度な医療的措置が必要な患者さんが入院される病棟です。

私が6年間働いていた病棟でも、重度の麻痺で寝たきりの方、気管切開をしていて定期的な痰吸引の必要な方、酸素吸入をしている方、進行性疾患の方など、自宅退院はもちろん、施設入所も難しい方たちがたくさん入院されていました。

そうなると、必然的に入院期間が数年となっている方も多く、病院こそが生活の場になってしまっていることも少なくありません。セラピストとしても、一人ひとりの患者さんと年単位で長く関わることが多くありました。

重度の後遺症をおってしまい、それを受け入れていかないといけない方。病気の進行を目の前に、どうすればいいかわからない方。ベッドで横になり天井を眺める生活にうんざりされている方も多いです。

また、大切な人の先の見えない状況に、何かできることはないかと、不安に思っておられるご家族もたくさん見てきました。

そんな、生きがいを感じにくくなってしまった患者さんに対し、唯一ベッドから離れて過ごすことができる時間、人と会話することができる時間、外の空気を吸える時間をリハビリとして提供することで、喜んでくださる患者さん・ご家族が多くいらっしゃいました。

私が担当していたAさん。Aさんは60代後半の男性で、脳梗塞を患い、寝たきりの方でした。まさに、先に書いた、「重度の後遺症をおってしまい、それを受容していかないといけない。」「ベッドで横になり天井を眺める生活にうんざりされている。」といった様子でした。

気管切開をしており、定期的な痰吸引が必要なため、退院の目途が立たず、私と出会ったときは当院で2回目の冬を迎えたところでした。

気管切開をされているので、声でのコミュニケーションは難しく、普段、病棟のスタッフとは首ふりや口型でコミュニケーションをとっておられました。

寡黙な方という印象のAさんでしたが、認知症もないので理解力は良好です。積極的にコミュニケーションボードを使用して、会話してみることにしました。

はじめは、ご自身やご家族のこと。昔していた仕事のこと。病気のこと。徐々に笑顔も見られるようになり、内容はくだけていき、見ているTVドラマのあらすじ、好きな異性のタイプ…等々。私が育児や仕事のことで行き詰まったときはAさんに悩みを聞いてもらうこともありました。

Aさんは重度の弛緩性麻痺で、座位バランスが悪いです。頚部~体幹が不安定なため、リクライニング車椅子への移乗は恐怖感もあり、誘っても断られることが多かったです。リハビリは、主にベッドサイドでの関節可動域訓練や座位訓練を行っていました。

ある時、リハビリ中の会話で、奥様の誕生日が近いことを聞きました。そこで、車椅子に乗って写真を撮り、メッセージカードを作ることを提案すると、返事はOK!

お天気と体調がよさそうな日に狙いを定め、痰吸引を済まし、オムツや病衣をチェック。帽子をかぶりHappy Birthdayの飾りを身につけ、身なりを整えました。

リハビリ室のベランダでいざ写真撮影!コミュニケーションボードでメッセージも頂き、それを私が編集してカードにし、奥様の手に渡るよう準備しました。

無事、奥様の手に渡ったとAさんに聞き、ホッとしていたところ、お誕生日から1か月ほど過ぎた時に奥様からお手紙を頂きました。奥様も仕事が忙しく、なかなか面会に来られない中で、ご主人が車椅子に座った姿を見られたことや改まったメッセージがとても嬉しかったそうです。

それから、Aさんは時々車椅子に座ってくださるようになりました。そして、奥様の誕生日にメッセージカードを作ることは私とAさんの毎年の恒例行事となりました。

時間をかけて少しずつ関係を作っていくことで、患者さんがチャレンジしてくれる。その結果、一時的にでも患者さんにベッドから離れる時間を提供でき、患者さんもご家族も喜んでくださる。

患者さんの笑顔や感謝の言葉は、働く私の大きなモチベーションになり、療養病棟でのやりがいを強く感じました。

また、Aさんですが、このときに私と一緒に撮影した写真をベッドサイドに飾っていたところ、病棟スタッフに、私のことを「友達」と紹介してくれたそうです。患者さんとセラピストの関係を超えて、分かり合えたのかも…と思えた瞬間は、私にとって今も宝物です。

人に喜んでもらうことが大好き、患者さんやご家族など、人とじっくり深く関わることを楽しんでできる人が療養病棟に向いていると思います。

療養型病棟で働くデメリット(大変さ)とは?

常に時間に追われている!!療養病棟はとにかく忙しいのです。

私が勤務していた病院では回復期病棟も療養病棟も、一日の目標単位数が17単位(1単位20分)でした。

療養病棟では1人あたり1~2単位の介入が基本でしたので、目標単位数17単位をクリアするには、平均で一日13~4人の患者さんのリハビリを行うことになります。

もちろん、標準的算定日数を超過し、維持リハビリ(月13単位まで)に移行した患者さんに至っては、週3~4回の介入となりますので、実際に担当させて頂いている患者さんは20人以上でした。

回復期病棟などに比べると、どうしても担当患者さんが多くなるため、リハビリ以外の業務も必然的に多いのです。

例えば、病棟間の移動時間、カルテへの記入・情報収集、コメディカルとの情報交換、ご家族とのカンファレンスや電話連絡、書類の作成、家族への書類の説明…など挙げたらきりがありません。

病棟によって入浴時間やおむつ交換のタイミングなど、ルールが違う場合もあるので、リハビリの合間に上記を要領よくこなさないと一日の目標単位数をクリアすることができません。

目標単位数をクリアしながら、様々な雑務をこなす。勤務中はとにかく息をつく暇がなく、一生懸命でした。リハビリに集中したいな~と思う時もありました。

このあたりのことは、各病院の労働環境にもよると思いますので一概に言えないとは思います。

数人の患者さんと余裕をもって向き合いたい、情報収集や書類業務が苦手な方にとっては、療養病棟での勤務は難しいかもしれません。

まとめ

お話をまとめると、

まとめ

  • 療養病棟の魅力は、「患者さんやご家族と特別な関係性」を築いていける!
  • 療養病棟は、人に喜んでもらうことが大好き、患者さんやご家族など、人とじっくり深く関わることを楽しんでできる人に向いている!
  • 療養病棟の大変さは、とにかく忙しい!リハビリ業務以外も山ほどある!
  • 療養病棟は数人の患者さんと余裕をもって向き合いたい、情報収集や書類業務が苦手な方は難しいかも。

実際に体験した話など、具体的な患者さんとのやり取りも教えてもらえてわかりやすかったですね!

療養病棟っていうのがどんなところなのか、かなりイメージできたんじゃないでしょうか!

経験者の方に教えてもらえることって、なかなか無いので、ぜひ参考してください!

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