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理学療法士の手取りは?知らなきゃ損する給与にまつわるアレコレ大公開!

PTライフが始まって数年…結婚、子どもの誕生、マイホーム購入。

ライフスタイルの変化とともに、頭を悩ませるのがお金のことですよね。

昇給額が高いといえないPTだからこそ、思い切って月給・年収の高い職場に…なんて理由で転職を考えてしまう人も多いのでは?

今回はPTの手取りの平均額や給与にまつわるアレコレ、転職活動をする上での注意点などをお伝えします。

転職で手取りをアップさせて、余裕のある暮らしを手に入れましょう!

まずは給与にまつわる用語を解説!

求人情報には、基本給や月給、月収、年収など、様々な用語を使って給与額が記載されています。

用語の意味を正しく知っておかないと、求人情報の内容を正確に掴むことができず、入職後に、「思ったより給与が低かった…」なんてことが起こるかも!?

PTの手取り額をお伝えする前に、給与にまつわる用語を簡単に説明します!

「年収」は月給×12か月?

年収は1年間で受け取れるすべての収入のことをいいます。

要するに、年収は月々頂いている基本給や手当の他にも、賞与(ボーナス)を含むことになります。

ポイント

年収 = 1年間の基本給や手当 + 賞与

また、年収は税金や年金、社会保険料などを差し引かれる前の金額なので、実際に受け取ることのできる金額とは違います。

自分の年収が知りたい場合は、源泉徴収票を見てみましょう。

源泉徴収票の「支払金額」という部分が年収に当たります。

「月収」と「月給」、違いは?

「月収」は、年収を12で割った金額です。

ポイント

月収 = 年収 ÷ 12ヶ月分

年収には賞与も含まれていますし、月収は単純に1か月で得られる収入とは違うということがわかりますね!

対して、「月給」とは一か月単位で決められた賃金のことで、基本給に固定手当をプラスしたものです。

ポイント

月給 = 基本給 + 固定手当

基本給は手当や歩合などのインセンティブを含まない、基本的な賃金のことです。

また、固定手当とは決まった金額で変動がない手当のことで、役職手当や資格手当、住宅手当等がこれにあたります。

月給は月によって変わることのない、固定された金額ということですね!

給与明細でもおなじみ「総支給額」

「総支給額」は給与明細に記載がありますし、耳にしたことのある言葉ではないでしょうか。

「総支給額」は月給(基本給+固定手当)に残業代などの変動手当がプラスされたもので、「額面」とも呼ばれます。

ポイント

総支給額(額面) = 月給( 基本給 + 固定手当 ) + 変動手当

変動手当とは月によって変動する手当のことで、時間外労働手当(残業代)や通勤手当(交通費)、歩合によるインセンティブ等がこれにあたります。

給与額をイメージする時に、ひと月に得られる収入としてわかりやすいのは総支給額ですよね。

「手取り」は実際に受け取れる金額

私たちは、通常、月々の総支給額から税金や年金、社会保険料などを天引き(控除)された金額を受け取ることになっていて、それがいわゆる「手取り」といわれています。

実際に雇用主から振り込まれる金額ですね!

給与明細では「差引支給額」と記載してあります。

ポイント

手取り(差引支給額) = 総支給額 ー 税金・年金・社会保険料

ちなみに、控除されるお金の例としては、所得税や住民税などの税金、厚生年金、健康保険料や介護保険料などの各種保険料などが挙げられます。

所得税 所得に対する税金。毎月の給与から概算払いし、払い過ぎた分を年末調整で清算・還付される。
住民税 1月1日の時点で住んでいる都道府県、市区町村に支払う。年間の課税所得に応じて金額が決まる。
厚生年金保険 老齢厚生年金の掛け金。収入によって異なる。個人と会社で半分ずつ負担。
健康保険料 医療費が補助され、3割負担で病院にかかることができる。入院した場合の休業補償なども受けることができる。収入と保険者(加入している保険組合)によって異なる。個人と会社で半分ずつ負担。
介護保険料 40歳以上64歳以下の人は支払い義務。介護が必要になったときに、一部を負担するだけで介護サービスが利用できる。収入と保険者によって異なる。
雇用保険 失業時に給付金を受け取ることができる。収入と勤め先の事業内容によって異なる。

こうして表にするといかにたくさん引かれちゃってるかわかりますね。

「健康で文化的な最低限度の生活」を維持するのに必要な支払いだということはわかりますが、他職種と比較しても月収が多いとはいえないPTにとっては痛い…

理学療法士の手取りは?

2020年9月15日の公開された厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査」によると、PT・OTの平均年齢は33.3歳で、平均月収は男性約28.5万円、女性約26.6万円です。

以下は年齢、性別ごとの平均月収です。

年齢 男性 女性
20~24歳 23.6万円 23.1万円
25〜29歳 26.0万円 25.2万円
30~34歳 28.2万円 26.6万円
35~39歳 31.7万円 27.9万円
40~44歳 31.9万円 29.5万円
45~49歳 34.1万円 31.1万円
50~54歳 39.1万円 32.0万円

注意して頂きたいのは、これは平均月収です!

先ほど説明したように、月収とは年収を12か月で割ったもので、年収には賞与(ボーナス)も含まれています。

さらに、年収は税金や年金、社会保険料などを引かれていないので、上の表の平均月収は実際に受け取れる金額とは違います。

ですが、一般的には手取りは月収の75~85%になるといわれていますので、上の表の平均月収に0.75と0.85を掛け合わせて算出した手取り額は以下の通りです。

年齢 男性 女性
20~24歳 17.7~20.1万円 17.3~20.0万円
25〜29歳 19.5~22.1万円 18.9~21.4万円
30~34歳 21.2~24.0万円 20.0~22.7万円
35~39歳 23.8~27.0万円 21.0~23.7万円
40~44歳 24.0~27.1万円 22.1~25.1万円
45~49歳 25.6~29.0万円 23.3~26.4万円
50~54歳 29.3~33.2万円 24.0~27.2万円

控除されるお金は、年齢や家族構成によっても変わりますので、この金額はあくまで目安にしてくださいね。

転職活動ではココに注意!

転職活動を行う上で、給与面での注意するポイントを挙げていきます。

今回は、「求人情報の見方」、「求人先や前職との比較」、「求人先への伝え方」の3つをまとめました!

求人情報に記載されている金額は手取りではない

求人情報には基本給や月給、月収、年収という言葉を使って給与額が記載されていますが、この金額は手取りではありません。

手取りは総支給額から税金や保険料が天引きされた金額なので、実際に受け取れる金額は、求人情報に記載されている金額より少なくなります。

ついつい数字だけが目に留まって、今の職場よりも給与がよく見えちゃうかもしれませんが、冷静に求人情報と睨めっこしましょう!

手取りの目安は月収の75~85%でしたよね。

給与額を表す用語を正しく理解して、勘違いしないようにしましょう!

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基本給でなく月収や総支給額を比較!

資格手当や役職手当、住宅手当など、各種手当は雇用主によって金額が異なります。

手当の金額が違うので、基本給は同じでも、総支給額に差が出ることがあるんですね!

前職や異なる病院・施設間で比較する場合は、基本給でなく、月収や総支給額で比較することで、月々に得られる収入や受け取れる金額がイメージしやすくなります。

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希望給与額は手取りでなく「総支給額(額面)」を伝える

面接などで希望給与額を伝える機会がある場合は、必ず手取りでなく総支給額(額面)で伝えましょう。

採用担当者は「希望給与額=総支給額(額面)」と理解しています。

誤って手取りの金額を伝えてしまうと、実際にもらえる金額と希望していた金額のギャップに、腰を抜かすなんてことも起こっちゃうかも。

前職の給与を尋ねられた場合も「総支給額(額面)」を伝える

採用担当者は直近の総支給額(額面)を基準に、入職後の給与額を決定することもあります。

前職の給与を尋ねられた場合は、総支給額(額面)の金額を伝えます。

希望給与額の場合と同様、手取り額を伝えてしまうと、入職後の手取り額が少なくなってしまうことがあるので注意してください。

まとめ

この記事をまとめると、

注意ポイント

  • 年収は基本給や手当の他に、ボーナスを含めたもの!月収は年収を12で割った金額、月給は残業代などを含まないひと月の固定された給与!
  • 総支給額とは、基本給に残業代などの手当てを含んだひと月の収入で、給与明細にも記載されていてイメージしやすい!
  • 手取りは月々の総支給額から税金や年金、社会保険料などを天引きされたもので、実際に受け取ることのできる金額!
  • PT・OTの平均月収は男性約28.5万円、女性約26.6万円!一般的に手取りは月収の75~85%が目安なので、PT・OTの手取り額は男性約21.3〜24.2万円、女性約20〜22.6万円!
  • 求人情報を見るときは給与額を表す用語に注意!月給、月収、年収など、基本的には手取りではないので実際にもらえる金額とはギャップあり!
  • 求人先や前職と比較する場合は、基本給でなく手当を含んだ月収や総支給額を比較すべし!希望給与額や前職の給与額は手取りでなく総支給額を伝えよう!

これで給与にまつわる用語はバッチリ理解できましたね!

曖昧なままにしてると、思ってた手取りより少なかった…なんて、取り返しのつかない事態にもなりかねません!

この記事を参考にして、より良い条件の求人先を見つけましょう!

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