転職ノウハウ

退職届・退職願|書き方、出し方、タイミング、これをマネするだけ!

退職するときに、避けて通れないのが退職届や退職願ですよね。

「書いたことないし、書き方がわからない」
「いつ出すのが良いの?」

わからないことばかりで、なんかもう面倒臭いですね。

そんなこれから退職されるあなたに、今回は退職届と退職願の書き方、出し方、出すタイミングをまとめました。

サラッと終わらせて、退職に備えましょう!

退職届・退職願の書き方

退職届と退職願には、知っておきたいルールがあります。何も知らずに書こうとすれば、悩んでしまって固まってしまうことでしょう。逆に知ってしまえば、スラスラ書けちゃいます。見本も載せてますので、ぜひ参考にしてください。

準備する物

まずは準備を整えましょう。

  • 用紙
  • 封筒
  • ペン
  • クリアファイル

それぞれ詳しくみていきましょう。

用紙

縦書きのB5(182×257mm)サイズかA4(210×297mm)サイズの白い用紙が一般的です。

白で柄なしであれば、罫線入りでもOKです!

B5サイズは、コンパクトなので持ち運びに便利でしょう。A4サイズは、簡単に手に入れやすいメリットがあります。

用紙を選んだら、それに合う封筒を準備しましょう。

封筒

「退職届」「退職願」は、直接手渡しするのが基本です。手渡しするんですが、そのまま提出するわけではなく、必ず封筒に入れて提出します。

その封筒もなんでもいいわけではなく、きちんとした選び方があって、無地の白いものを選びます。中身が透けない二重封筒にするのが、オススメです。

間違っても、よく見る茶色い封筒を選ばないようにしてください。

封筒のサイズは、あなたが選んだ「退職届」「退職願」の用紙サイズによって変わります。

B5サイズの用紙を使用する場合には、封筒は長形4号サイズを使います。A4サイズの用紙を使用する場合には、封筒は長形3号サイズを使いましょう。

退職届(退職願)の用紙サイズ 封筒サイズ
B5(182×257mm) 長形4号(90×205mm)
A4(210×297mm) 長形3号(120×235mm)

ペン

使用するペンは、黒のボールペンか万年筆を選びましょう。

書いた後にこすったら文字が消える、フリクションタイプのペンはNGです。間違って使わないようにしてください。

退職届や退職願は、指定がない限りは手書きするのが一般的です。黒のボールペンか万年筆を準備しましょう。

クリアファイル

絶対ではないですが、クリアファイルを準備することをオススメします。

持ち運ぶ際に、折れたり汚れたりすることを防いでくれます。相手に渡すわけではありませんが、イラストやロゴが強調されているデザインは避けましょう。無地か透明が無難です。100円ショップで簡単に手に入るので、準備しておきましょう。

退職届・退職願の見本

退職届も退職願も、定型文なので、そのままコピペで使えます。書き方のポイントもまとめたので、目を通しておきましょう。

退職願

ココがポイント

  1. 冒頭:1行目中央に「退職願」と書きます。
  2. 書き出し:私儀(わたくしぎ)、もしくは「私事」と書きます。
  3. 退職理由:どんな理由であれ「一身上の都合」と書きましょう。会社都合での退職では、「退職願」を書く必要はありません。
  4. 退職日:退職願の場合は、希望する退職日を書きましょう。西暦でも、元号でも構いません。ただし、会社の規定があればそれに従いましょう。
  5. 文末:退職願の場合は、「お願い申し上げます」など願い出ます。
  6. 年月日:退職願・退職届ともに提出する日付を書きます。
  7. 所属部署、氏名:宛名より下の位置に正式な所属名とフルネームを書きます。
  8. 押印:「シャチハタでもOK」「認印が必要」「そもそも印鑑は不要」など会社によって規定が違うので、事前に確認しておきましょう。
  9. 宛名:最高執行責任者の役職と名前を書きます。敬称は殿。自分の名前よりも上にくるように書くことがポイントです。
  10. 修正液や修正テープの使用はNGです。書き間違えた場合には、新しい用紙を使いましょう。

退職届(自己都合退職の場合)

ココがポイント

  1. 冒頭:1行目中央に「退職届」と書きます。
  2. 書き出し:私儀(わたくしぎ)、もしくは「私事」と書きます。
  3. 退職理由:自己都合退職の場合は、「一身上の都合」と書きましょう。会社都合退職の場合は、「早期退職のため」など具体的な退職理由を書きましょう。
  4. 退職日:退職届の場合は、上司との話し合いで決めた日付を書きましょう。西暦でも、元号でも構いません。ただし、会社の規定があればそれに従いましょう。
  5. 文末:退職届の場合は、退職が確定した後に提出するので「退職いたします」と事実を報告するように書きます。
  6. 年月日:退職願・退職届ともに提出する日付を書きます。
  7. 所属部署、氏名:宛名より下の位置に正式な所属名とフルネームを書きます。
  8. 押印:「シャチハタでもOK」「認印が必要」「そもそも印鑑は不要」など会社によって規定が違うので、事前に確認しておきましょう。
  9. 宛名:最高執行責任者の役職と名前を書きます。敬称は殿。自分の名前よりも上にくるように書くことがポイントです。
  10. 修正液や修正テープの使用はNGです。書き間違えた場合には、新しい用紙を使いましょう。

退職届(会社都合退職の場合)

ココがポイント

会社都合による退職の場合は、退職理由を具体的に書きましょう。「一身上の都合」としてしまうと、自己都合と捉えられてしまうかもしれないので、注意してください。

封筒の見本

「退職届」も「退職願」も、そのまま渡さず、封筒に入れて渡すのが基本です。封筒の書き方にも、決まりがあるので、参考にしてください。

書き方

ココがポイント

  1. 表面:中央に「退職願」または「退職届」と書きます。手渡しが基本なので、宛先を書く必要はありません。
  2. 裏面:差出人欄は、所属部署と名前を書きます。手渡しの場合は、封をしなくてOKです。郵送の場合は、封をして「〆」マークを書きましょう。
  3. 修正液や修正テープの使用はNGです。書き間違えた場合には、新しい用紙を使いましょう。

用紙の折り方

性格だから、と言い訳せずにきっちり折りましょう。

ココがポイント

  1. 文字が書いてある面が内側になるように三つ折りにします。
  2. 用紙の下1/3を折り返し、上1/3を覆い被せるように折り返します。
  3. 折り目はズレがないように、真っ直ぐにしましょう。
  4. 封入の際には、用紙の上の右端(青い丸印)が表面の上部にくるようするので、位置を把握しておきましょう。

封入の仕方

ただ単に、封筒に入れたらいいってもんじゃありません。

ココがポイント

  1. 用紙の上の右端(青い丸印)が封筒ウラ面の上部にくるよう封入します。
  2. 手渡しが基本なので、封はしなくてOKです。フタの部分(フラップ)を折り曲げておきましょう。ただし、のり付けされているタイプやテープが付いているタイプの封筒であれば、封をするのがマナーです。封をする場合は、「〆」マークを忘れずに!

郵送の場合

入院など、どうしても手渡しができない状況も考えられます。そんなときには、郵送で提出しても問題ありません。

ココがポイント

  1. 郵送の場合には、白い郵便番号欄のある封筒(郵送用)を用意します。
  2. オモテ面には、宛先を書きます。左下には、親展と赤字で書き、四角で囲みましょう。
  3. ウラ面には、あなたの住所、フルネームを書きます。
  4. 郵送なので、のりなどでしっかり封をしましょう。封をしたら、「〆」マークを書きます。

郵送の場合には、「添え状(送り状)」という用紙と郵送用の封筒が追加で必要です。見本を載せておくので、コピペで大丈夫です。

添え状(送付状)の用紙サイズは、退職願(退職届)で選んだ用紙サイズに合わせましょう。

添え状(送付状)にも、封入の仕方があるので参考にしてください。

ココがポイント

  1. 添え状(送付状)の折り方は、退職願(退職届)と同様です。
  2. 前面に添え状(送付状)、背面に退職願(退職届)の順に封入する。郵送用封筒のなかに、添え状(送付状)と封筒に入れた退職願(退職届)を入れます。
  3. なかに入れる退職願(退職届)を入れた封筒は封をしなくてもOKです。フタの部分(フラップ)を折り曲げておきましょう。ただし、のり付けされているタイプやテープが付いているタイプの封筒であれば、封をするのがマナーです。封をする場合は、「〆」マークを忘れずに!
  4. 郵送用の封筒は、のりなどでしっかり封をしましょう。封をしたら、「〆」マークを書きます。

郵送の場合には、注意点が2点あります。

ココに注意

  1. ポスト投函ではなく、郵便局の窓口から郵送する。
  2. 内容証明での送付にする。

料金不足などのトラブルを避けるため、切手を貼らずに郵便局で料金を計算してもらって郵送しましょう。それに、普通郵便でも問題ないですが、紛失などのトラブルを避けるため、「内容証明」の送付が無難でしょう。

手書きvsパソコン

特に指定がない場合には、手書きで作成することをオススメします。

どうしてもパソコンで書きたいのであれば、事前に会社に確認を取りましょう。会社ごとに規定があるので、それに従いましょう。

「退職願」「退職届」「辞表」の違いとは?

退職するときに、提出する書類として「退職届」「退職願」「辞表」の3つを聞いたことがあると思います。それぞれ違う役割があるので、理解しておきましょう。

種類 概要
退職届 退職日の決定後「手続きのために届け出る」書類
退職願 退職を願い出るための書類
辞表 社長や取締役など雇用関係にない役職を辞する時に提出する書類

退職願

「退職願」は、会社との合意により労働契約を解約してもらう、つまり「退職させてください」っていうことを申し出るための書類です。

会社側に退職を承諾されて、はじめて退職となります。「退職願」を提出したからといって、退職にはならないと覚えておきましょう。それに、「退職願」は会社に承諾される前であれば、退職を撤回することが可能な場合があります。

退職届

「退職願」と名前は似ていますが、「退職届」は最終的な意思表示、つまり「退職します」と宣言する書類です。

「退職届」は受理された時点で退職が決定します。提出後には、撤回はできないものと理解しておきましょう。

辞表

「辞表」は、社長など雇用関係にない役職を辞するときに提出する書類です。

ドラマなどで「辞表」を突きつける場面が印象的かと多いますが、使うタイミングはあまりないでしょう。

「退職願」や「退職届」とは、性質が異なるものと理解しておきましょう。

退職までのステップ

「退職届」や「退職願」の書き方がわかったところで、提出するタイミングを確認しておきましょう。退職までのステップを確認しておくと、わかりやいでしょう。

「退職」を決断する

退職は人生において、大きな決断の1つです。安易な気持ちで進めるものではありません。本当に退職するつもりなのか、自問自答しましょう。

退職を宣言したのに、撤回することになんてなれば、今まで以上に職場との関係性が悪くなってしまうことも考えられます。

何があっても揺るがない「退職する意思」を自分自身に確認しておきましょう。

就業規則を確認する

退職を決断したら、まずは就業規則を確認しましょう。

常時10人以上の従業員を雇用する会社であれば、労働基準法の規定による就業規則があります。退職に関する事項もちゃんと書かれているので、「退職希望日の◯ヶ月前までに退職願を提出するのか」「それぞれの書類のフォーマットはないか」など、しっかり確認しておきましょう。

それぞれの会社で独自のルールもあるので、しっかり守って円満退職できるように心がけましょう。

退職を申し出て、退職願を提出する

退職するときには書類を提出する前に、直属の上司に相談して退職の意向を伝えるのが一般的です。ある日突然、なんの予兆もなく退職願を提出されたら、上司も困ってしまいますよね。

退職する人がいると、業務の引き継ぎや後任の選定など、時間が必要です。まずは、直属の上司に相談するようにしましょう。

相談する時期としては、繁忙期や上司が多忙なタイミングは避けましょう。「相談したいことがあるので、少しお時間をいただけませんか」と、アポを取るのが無難です。

相談後、退職の目処がついたら、「退職願」を提出し退職を正式に申し出ましょう。

郵送する場合

退職願の提出は、手渡しが基本です。しかし、入院など、どうしても手渡しができない状況も考えられます。そんなときには、郵送で提出しても問題ありません。

退職が承認されたら正式な退職日を決める

「退職届」を提出して、会社に承諾されたら退職することは決定です。次は、正式な退職日を決めることになります。

上司と相談し、引き継ぎまでの期間や有給休暇の消化なども考慮しましょう。

退職届を提出する

正式な退職日が決定したら、その日付を記入した「退職届」を作成します。日付に間違いがないか、しっかり確認してから提出します。

「退職届」は、提出したら撤回はできないので、注意してください。

業務の引き継ぎや挨拶を済ませる

退職日が決まり、「退職届」を出したら、あとは業務の引き継ぎや挨拶を済ませます。ただ、上司以外の従業員に、あなたが退職することをいつ報告するのか、直属の上司に相談しておきましょう。

退職する

「退職願」「退職届」を提出し、引き継ぎなどを済ませたら、退職です。

よくあるQ&A

一度出した退職届を撤回することはできますか?

原則、退職届を撤回することはできません。

上司に提出後、人事責任者の承認が下りる前であれば、撤回できるケースに稀にありますが、原則撤回できないと考えておいた方がよいでしょう。

*退職届は、会社に退職すること(労働契約の解除)を届け出るための書類です。退職届は、上司が受理をした時点で労働契約の解除の効力が発生するので、原則として撤回することはできないと考えたほうがよいでしょう。

*辞表は、務めている役職を辞めることを届け出るための書類です。辞表は、社長または執行役員に提出した時点で役職の契約の解除をしたことになりますので、撤回することはできないと考えたほうがよいでしょう。

直属の上司が退職願を受け取ってくれず、退職交渉が進みません。どのようにして受理してもらうのが良いでしょうか?

直属の上司のさらに上の上司に退職を希望する旨を伝え、相談しましょう。

退職願を受理してもらえないと退職できないでしょうか?

退職願を受理してもらえなくても、退職ができないということはありません。法的には、「退職日の14日前に退職の意思表示をすること」とされています。この期間を守っているのであれば、退職願の受理とは関係なく退職が可能です。

ただ、理想は円満退職です。直属の上司に受け取ってもらえないのであれば、さらに上の上司に相談するなど、できる限り受理してもらえるように努力しましょう。

就業規則通りに退職しないとダメでしょうか?

就業規則よりも民法が優先されます。仮に、今勤めている会社の就業規則に「退職希望日の3ヶ月前に届け出を出すこと」と書かれていても、民放では「退職希望日の14日前に退職の意思表示をすること」とされています。就業規則通りに退職しないということも可能です。

ただ、就業規則で決められている期間を守るのが、マナーとされています。円満退職を目指して、会社側と同意した上で退職できるように努力しましょう。

会社都合の退職をすることになりました。退職届を出す必要はありますか?どのように書くのがよいでしょうか?

会社から退職届の提出を求められた場合は提出しましょう。退職理由に「一身上の都合」ではなく、「事業所閉鎖のため」「事業部門縮小のため」「早期退職のため」など、具体的な退職理由を書きましょう。

退職日が決定した後、退職日の変更はできますか?

あなたの都合で、正式に決まっている退職日を変更するのは難しいでしょう。ただ、柔軟に対応してもらえる場合もゼロではないので、直属の上司に相談してみましょう。「有給休暇が消化しきれない」「引き継ぎが思うように進まない」など、あなたの都合で正式に決まった退職日を変更することのないように、計画的に行動しましょう。

退職意思を伝えるのは、内定の前?後?

内定をもらえてから退職意思を伝えましょう。内定をもらってないのに、退職意思を伝えると、仕事に就いていない時期ができてしまうかもしれません。ただ、会社の都合もしっかり考えた上で、スケジュールを決めておきましょう。転職活動を始める前に計画を立てましょう。

退職願・退職届は必要ないって言われたけど…

退職願は必須ではないので、出さなくてもOKです。ただ、退職届は出しておいた方がトラブルを避けられるでしょう。退職を受理された、という証拠がないと「そんな話は聞いてなかった」なんてこともゼロではありません。「形として、退職届を提出させていただきます」と言って提出しましょう。その際、コピーを手元に残しておくのがよいでしょう。

まとめ

この記事をまとめると、

まとめ

  • 「退職届」「退職願」を書くときには、白い用紙、黒のペン、白い封筒、クリアファイルを準備する。
  • 「退職届」「退職願」、それを入れる封筒には、書き方のルールがあるので、それを知ればスラスラ書ける。
  • 退職までのステップは、退職を決断する、就業規則を確認する、退職願を提出する、正式な退職日を決める、退職届を提出する、業務の引き継ぎや挨拶を済ませる、退職する、の順で進める。
  • 正式な書類って書き慣れないですよね。

ただ、この記事の内容をしっかり読めば、そのまま使えることばかりなので、いざ「退職届」「退職願」を書くことになっても、すぐに書けちゃいますね。

面倒な書類はサッサと済ませて、円満退職に繋げましょう!

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