転職するときに、避けて通れないのが「履歴書の作成」です。「履歴書の作成」なんて、チャラ~ヘッチャラ~って人は少ないのではないでしょうか。
「学歴欄ってどう書いたらいいんだ」
「そもそも最終学歴って何」
正式な書類って、色々ルールがあるみたいだけど、よくわかりませんよね。
この記事では、最終学歴の考え方を解説しながら、履歴書の学歴欄をどう書いていくのかをまとめました。
面倒な書類作成なんて、さっさと済ませてしましましょう。
最終学歴とは
最終学歴というのは「最も高い水準の教育機関を卒業した経歴」を指します。
最後に卒業した学校だと思っていた人は、覚えておきましょう。履歴書の学歴欄の一番最後に書いた学校が、最終学歴じゃないんです。
高校卒業後に、大学に入学しストレートで卒業した場合は、大卒が最終学歴になります。学歴欄の最後に書いた学歴と最終学歴が一緒なので、わかりやすいですよね。ただ、全員がそうではありません。
ケース別に最終学歴がどうなるかをまとめたので、参考にしてください。
ケース別の最終学歴
ケース別の最終学歴として、以下の5つのパターンをまとめました。
- 大学卒業後、社会人を経て専門学校に入学した場合
- 大学院へ進学した場合
- 中退した場合
- 留学した場合
- 予備校や職業訓練校に通った場合
それぞれみていきましょう。
大学卒業後、社会人を経て専門学校に入学した場合
一般大学を卒業後、社会人として働いていたけど、何かのきっかけで理学療法士を目指すことにした、なんて場合があたりますね。
そんな場合には、早く卒業できる、3年制の専門学校を卒業されている人も少なくないでしょう。最終学歴は、大学卒業なのか、専門学校卒業なのか、悩みますよね。
大学卒業後、社会人を経て専門学校に入学した場合の最終学歴は、「大学卒業」です。
大学を卒業し社会人を経て、理学療法士を目指す大学に入り直した場合は、「直近に卒業した学部」を最終学歴としましょう。
大学院へ進学した場合
大学院には、博士課程前期(修士課程)と博士課程後期(博士課程)があり、修士課程で修了する人もいれば、博士課程まで進むもいます。
日常会話では、大学院卒業や院卒という言葉を使う場合がありますが、修士号を取得したのか、博士号を取得したのかがわかりません。
なので大学院に進学し、卒業した場合には、2つのケースに別れます。
ポイント
- 博士号を取得できた
最終学歴は「博士課程修了」です。 - 博士号を取得できなかったが、必要単位はすべて取得した
最終学歴は「修士課程修了」です。
大学院には、「満期退学」や「単位取得退学」ということもあります。
「満期退学」というのは、博士課程に修業年限以上在籍したものの、論文審査を通過できずに退学することです。
「単位取得退学」というのは、博士課程の必要単位は取得したものの、修業年限を待たずに中退することです。
「満期退学」と「単位取得退学」には、明確な違いがありますが、最終学歴はどちらも「修士課程修了」です。
中退した場合
中退した場合には、最終学歴として認められません。
例えば、高校を卒業して大学に進学したものの、大学を中退した場合には、最終学歴は「高校卒業」です。
大学を中退し、その後、理学療法士を目指して専門学校に入学・卒業した場合には、最終学歴は「専門学校卒業」です。
留学した場合
留学した場合、学位を取得できたかどうかが争点になります。
ポイント
- 日本の大学に入学し、海外の大学に編入し卒業した場合
学位を取得した大学が「最終学歴」です。 - 短期留学や語学留学をした場合
短期留学や語学留学は最終学歴として認められません。学位を取得した日本の大学が最終学歴です。
予備校や職業訓練校に通った場合
予備校や職業訓練校は、一般的に学歴として認められいません。そのため、最終学歴にもなりません。
履歴書【学歴欄】の書き方
あなたの最終学歴がわかったところで、履歴書の書き方を紹介します。学歴欄のポイントを押さえれば、スラスラ書けちゃいますよ。
西暦or和暦?
履歴書って日付や生年月日など、西暦で書くべきか、和暦で書くべきか悩みますよね。
結論からいうと、西暦和暦のどちらでも問題はありません。
西暦和暦、好きな方を選びましょう。ただし、履歴書の他の項目と統一してください。数字のみ書けばいいところもあるので、注意してくださいね。
ココに注意
年 | 月 | ||
誤 | 2020年 | 4月 | |
正 | 2020 | 4 |
どの学歴から書くべきなのか
学歴は「高校卒業」から書けばOKです。
一般的に、義務教育期間である中学校までは、順当に卒業していくと認識されているからです。
ただ、「高校卒業」から書くことがルールとして決まっているわけではありません。学歴欄があまりにも空白が多くなり、気になる場合には中学校卒業などから記入しても大丈夫です。
学歴欄の空白が多くなってしまうのであれば、学歴欄が小さい履歴書を選ぶのが良いかもしれませんね。
省略して書いてもOK?
履歴書は、省略せず正式名称で書くのが決まりです。
学校名も〇〇高校と書いてしまいそうですが、正しくは〇〇高等学校です。それに、県立や市立、学校法人も省略せず記入しましょう。
〇〇年 ◯月 〇〇高等学校〇〇科 入学
〇〇年 ◯月 〇〇高等学校〇〇科 卒業
学部・学科・専攻まで記入すべき?
学校名と同様に、学部や学科、専攻も省略せずに書きましょう。
〇〇年 ◯月 〇〇大学〇〇学部理学療法学科 入学
〇〇年 ◯月 〇〇大学〇〇学部理学療法学科 卒業
卒業or卒業見込み?
すでに卒業している場合は、「卒業」と記入しましょう。注意したいのは、在学中の場合です。
在学中であれば、「卒業見込」と記入しましょう。「卒業見込」には、すでに卒業に必要な単位は取得している、もしくは取得できる、という問題がなければ卒業になります、という意味が含まれています。
〇〇年 ◯月 〇〇大学〇〇学部理学療法学科 入学
〇〇年 ◯月 〇〇大学〇〇学部理学療法学科 卒業見込
大学院は「卒業」?
大学院の場合は、「卒業」ではなく「修了」と記入します。修士課程、博士課程、どちらの場合も「修了」と記入してください。
ただ、大学院に在学中で卒業できるかどうか不確定な場合には、「卒業見込」と記入しましょう。
〇〇年 ◯月 〇〇大学院〇〇専攻修士課程 入学
〇〇年 ◯月 〇〇大学院〇〇専攻修士課程 修了
〇〇年 ◯月 〇〇大学院〇〇専攻博士課程 入学
〇〇年 ◯月 〇〇大学院〇〇専攻博士課程 修了見込
中退は学歴に記入する?
中退は、学歴に含まれませんが、履歴書には記入する必要があります。家庭の事情や経済的事情によって中退することになった場合には、そのことも付け加えておきましょう。
〇〇年 ◯月 〇〇大学〇〇学部理学療法学科 入学
〇〇年 ◯月 〇〇大学〇〇学部理学療法学科 中退(家庭の事情により)
中退の事実を隠そうとする人もいますが、入学から中退までの期間が空白となってしまいます。採用担当者からは「何をしていたのか」と疑問を持たれるでしょう。
空白期間は、書類選考の際に不利になってしまうことが考えられるので、なぜ中退したのかっていう事実をしっかり記載しておかなければいけません。
嘘を書いて学歴詐称なんてことにならないようにしましょう。
学歴欄の書き方Q&A
履歴書の学歴欄を記入するにあたり、よくある質問をまとめました。
留年・浪人したんだけど
留年や浪人で、卒業年度がズレてしまった場合には、あえて「留年」や「浪人」と記入しなくても問題はありません。
担当者には、卒業年度がズレているので、留年や浪人したんだな、と分かってもらえます。
休学したんだけど
「留年」た「浪人」と違って、休学した場合には「休学」ということを履歴書に記入しましょう。簡単に休学理由も記入すると良いでしょう。
〇〇年 ◯月 〇〇大学〇〇学部理学療法学科 入学
2年次に入院のため1年間休学
〇〇年 ◯月 〇〇大学〇〇学部理学療法学科 卒業
中退したんだけど
「休学」と同様に、中退した場合も履歴書にきちんと記入しましょう。中退した年月とその理由も簡単に記入すると良いでしょう。
〇〇年 ◯月 〇〇大学〇〇学部理学療法学科 入学
〇〇年 ◯月 〇〇大学〇〇学部理学療法学科 経済的事情により中途退学
転校したんだけど
転校前の学校名の1行下に「転入学」と記入します。「転校」と記入しないように、注意しましょう。
〇〇年 ◯月 〇〇高等学校〇〇科 入学
〇〇年 ◯月 △△高等学校△△科 転入学
〇〇年 ◯月 △△高等学校△△科 卒業
学部、学科を変更したんだけど
専攻を変更した前の学部・学科の一行下に「編入学」と記入します。
〇〇年 ◯月 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 入学
〇〇年 ◯月 △△大学△△学部△△学科 編入学
留学したんだけど
学歴欄には「正規留学」のみ記入しましょう。「語学留学」や「短期留学」などは自己PR欄や特技欄、語学欄、備考欄などに、留学期間と留学先の国名・学校名を記入しましょう。
〇〇年 ◯月 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 入学
〇〇年 ◯月 〇〇年◯月までアメリカ合衆国□□大学に留学
〇〇年 ◯月 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 卒業
*中退して、正規留学した場合
〇〇年 ◯月 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 入学
〇〇年 ◯月 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 中途退学
(アメリカ合衆国□□大学で□□を専攻するため)
〇〇年 ◯月 アメリカ合衆国□□大学□□学部□□学科 入学
〇〇年 ◯月 アメリカ合衆国□□大学□□学部□□学科 卒業
社会人を経験して、再度学生になったんだけど
社会人を経験してから、何かのきっかけで理学療法士を目指したという場合には、以下のように記入しましょう。退職理由も具体的に記入すると良いでしょう。
〇〇年 ◯月 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 入学
〇〇年 ◯月 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 卒業
〇〇年 ◯月 △△大学△△学部理学療法学科 入学
〇〇年 ◯月 △△大学△△学部理学療法学科 卒業
職歴
〇〇年 ◯月 株式会社×× 入社
〇〇年 ◯月 株式会社×× 理学療法士免許の取得を目指し退職
学歴欄を書き終えたら、次は【職歴欄】ですね!
-
-
履歴書【職歴欄】の書き方|あなたのケースもこれで対応できます!
続きを見る
まとめ
この記事をまとめると、
まとめ
- 最終学歴というのは「最も高い水準の教育機関を卒業した経歴」のこと!
- 履歴書の学歴欄は、西暦和暦を統一する、高校卒業から書く、省略して書かない、在学中であれば「卒業見込」と書く、大学院は「卒業」ではなく「修了」と書く!
履歴書は書き慣れていないと、ちょっとしたことでも悩んでしまいますよね。
ただ、統一したルールがあるので、それを押さえれば悩まず書けます。
面倒な書類はサッサと終わらせて、面接に備えましょう!
-
-
2021年版|理学療法士向け転職エージェントランキング!
続きを見る
-
-
【理学療法士の転職】面接はここを押さえて臨めば間違いなし!
続きを見る