給料が少ない、職場の人間関係がうまくいっていない、体力的にきつい…
PTは一般的には低収入で激務ですし、人間関係も複雑ですから、誰でも一度は「理学療法士を辞めたい!」と思ったことがあるのではないでしょうか?
こんな私も10年以上勤めた病院を退職し、一時はPT自体を辞めて違う職種に就くことを考えていました。
今回は、私の経験から、理学療法士を辞めたいと思った人が、辞める前にやること・考えることについてまとめてみました。
「なんとなく辞めて後悔するところだった…」
「もう少し今の職場でがんばってみよう。」
「長年悩んでいた退職に踏み切ることができた!」
この記事を読めば、仕事に対して前向きな気持ちになれますよ!
理学療法士を辞めたいと思ったらやること7つ!
「理学療法士を辞めたい!」と思ったら、まず何をすればいいのでしょうか?
今の仕事を続けるにしろ、辞めるにしろ、転職するにしろ、あなたが前向きに次のステップに進めるよう、できることを7つ挙げていきます。ぜひ参考にしてくださいね!
1.辞めたい理由を書き出す
まずはPTを辞めたい理由を書き出して、今の「悩み」や「理想」など、頭の中のモヤモヤを目に見える形にします。
紙に書き出す、スマホのメモ機能を使う、どんな方法でも構いません。すべて書き出した後は、今の職場を辞めて他の職場に変われば解消するのか、PTを辞めなければ解消できないのか、グループ分けしてみましょう。さらに、グループ分けしたら、一番気になっている順番に並べてみてください。
みなさんが仕事を辞めたい理由って、そんなに単純じゃないでしょう。たくさんの理由が複雑に絡み合っていると思います。
私の場合も、仕事内容のこと、家族のこと、収入のこと、いろいろと考えなきゃならないことがあっていつも頭の中がごちゃごちゃでした。
そんなときに自分の中の優先順位が決まらないと前に進めないんですね。それに、立ち止まっていることに対しても自信が持てない。堂々巡りになってしまいがちなんです。
なんとなく退職や転職してしまい後悔…とならないよう、まずは退職や転職の目的をはっきりさせましょう。
2.今の職場を辞めるのか、PTを辞めるのかをはっきりさせる
今の職場を辞めるのか、PTを辞めるのかを分けて考えることも大切です。
今の職場を辞めたい場合
職場環境に問題がある場合、正しい転職先を選べば、抱えているストレスから解放されるでしょう。
職場環境に問題がある例
・労働環境に関する悩み
…業務量・残業が多い、人手不足など
・雇用条件に関する悩み
…給与が低い、休みが少ないなど
・人間関係に関する悩み
…パワハラ・セクハラの横行など
このような職場環境の問題については、雇われている側としては根本的な解決は難しいです。幸い、PTの仕事は国家資格で、比較的転職しやすいので、他の病院・施設に目を向けてみるのも一つです。
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PTを辞めたい場合
次に、PTの仕事・業務内容そのものが嫌になって辞めたい場合、他の職種への転職を考えましょう。
PTを辞めた方がいい例
・体調的に働き続けるのが難しい
…ケガや体調不良、職業病など
・働くモチベーションの低下
…やりがいや意義を感じられない、プレッシャーなど
・仕事内容が合わない
…性格やスキル的に自分に向いていないなど
責任がなかった学生時代とは違って、実際に働いてみると、仕事の嫌なところや自分には向いてないところが分かってきて、モチベーションが低下する人も少なくありません。
それにPTって結構体力勝負です。動けない人を動けるようにするって大変ですよね!体格的に厳しい場合もあるでしょう。
未経験の職種にチャレンジする場合、求人企業が年齢制限を設けている場合も多いです。なるべく早い段階で行動を起こすほうが可能性は広がりますよ!
3.信頼のおける人に相談する
自分の判断に自信が持てないときは、自分を客観的に見てくれる第3者に相談してみましょう。できれば、職場の状況を知っている上司や同僚がベター。
特に、職場環境が原因で辞めたいと思っている場合は、上司や同僚に相談することで一緒に解決策を考えてくれる場合もあります。単純に、同じような経験があったり、似たような家庭環境だったりという人も多いはず。
それに、自分が悩んでいること・困っていることを共有してくれている人が職場にいるというだけで心強いですよね!
ただし、信頼のおける人に相談しないと相手の都合のいいように誘導されてしまうこともあります。さらに、まだ検討している段階なのに、転職を希望している…なんて噂が広まったら、逆に職場に居づらくなってしまいます。
相談相手はしっかりと選んでくださいね!
また、気持ちの整理をするためにも、友人などの気心の知れた人に相談するのもいいでしょう。転職経験のある人であれば、何かアドバイスがもらえるかもしれません。同職種の友人ならば、希望に叶う転職先を紹介してくれるなんてラッキーも!?
もちろん、退職をすることで収入や休日などの労働条件が変わってしまい、大きく生活に影響が出てくるのは家族なので、家族にはきちんと相談しましょう。
結局、最終的に決めるのは自分なんですが、周りの人の意見も参考にしつつ、後悔のない決断をしたいですね!
4.辞めることのメリット・デメリットについて考える
辞めたい理由を書き出したり、周りの人に相談したりして、自分の進む方向が少し見えてきたら、辞めることのメリットとデメリットを考えてみましょう。同じく、書き出すことで頭の中が整理されます。
メリットは辞めることそのものかもしれません。だって、何か悩みがあったり、理想があったりして辞めたいと思ってる訳ですから。ただ、悩みや理想の内容を具体的にしていくことで、自分の中で大切にしたいことがはっきりしますよ。
それに、仕事を辞めることはメリットだけではなく、デメリットもあります。特に収入面。仕事を辞めた後に、何らかの生きていく術がなければ生活できませんよね。次の転職先を探す、個人事業を起こす、結婚するなど、何か見当がつくまでは、急いで退職しない方がいいでしょう。
例えば、他職種への転職だとPTとしてのキャリアが途絶えてしまいます。現在、管理職の場合は、手当がなくなって給料が下がることもあるでしょう。また、退職金は勤続年数で決まる場合が多いので、生涯年収が減ってしまうことも考えられます。
さらに、一部の勤務条件・待遇にこだわって転職すると、元の職場とは違うデメリットがある場合も…人間関係が原因で転職する場合は、転職先で同じようなトラブルがないとも言い切れません。
それに、通勤方法や勤務時間が変われば、家族の生活や休日に支障が出てしまうこともあり、家族の負担が大きくなってしまうこともあります。
我が家の場合は、私が退職すると次男が保育園を辞めなければなりませんでした。退職して幼稚園に入れるか、転職して保育園を継続するか…自分の退職で子どもの人生(大袈裟ですが)が大きく変わってしまうのではと悩みましたね。
いろいろなリスクを背負ってでも退職・転職したいのか、メリットとデメリットを天秤にかけて判断する必要がありますね。
5.理想の職場や仕事の条件を考える
職場を変えることで、今の悩みが解消され、理想が実現しそうなら、今度は希望の働き方や条件についても考えてみましょう。こちらも徹底的に書き出してみることがオススメです。
PTの活躍の場は様々で、病院はもちろんクリニックや介護施設、訪問系サービスなどバラエティに富んでいますよね。
それぞれ、給与、福利厚生、休日、学べる分野やスキルなども全然違います。希望の条件をできるだけ細かく書き出すことで、求人情報も検索しやすく、自分の理想に近い職場に出会う可能性が高くなります。
さらに、書き出した条件の優先順位を付けてみましょう。すべての条件を満たした職場に出会うのは難しいかもしれないので、自分が一番何を大切にしたいのかがはっきりすると思います。
考えるときには最初に書き出した「会社を辞めたい理由」を参考にすると、同じ悩みを抱えなくて済みますよ。
自分がどんな分野で活躍したいのか、どんな働き方をしたいのか、どのようなライフスタイルを送りたいのか、客観的に自己分析しましょう!
6.求人情報サイトやハローワークで求人情報をチェックする
退職・転職が決まっていなくても、求人情報サイトやハローワークを利用することで自分の職場と求人企業とを比較することができます。
自分の職場を客観的に見ることで退職・転職を思いとどまることもあるでしょう。転職後の働き方や生活もよりリアルにイメージできますよ!
一番お手軽なのは求人情報サイト。TVCMとかでもよく見るやつです。希望する地域や職種、働き方などを入力し検索することで、無料で情報が閲覧できますよ。
さらに、もう少し詳しく求人情報を調べたい方は地域のハローワークを利用する方法があります。
ハローワークは、国(厚生労働省)が運営する職業紹介機関で、すべての都道府県にあり、その数は500カ所以上。窓口で求職登録を行えば、就職アドバイザーに就職相談することができます。
転職活動していることが職場にバレたくないという人でも、登録後は自宅のパソコンやタブレット、スマートフォンからハローワークと同様の求人情報を見ることができますよ。
参考
ちなみに、PTに特化した転職エージェントの場合は、転職に有利なこともありますが、転職が確実に決まっていない段階では登録や相談ができない場合もあります。
あなたの置かれている状況で使い分けてみてくださいね。
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7.辞めるタイミングについて考える
もし辞めるとしたらいつが最適なのか、辞めるタイミングをあらかじめ考えておきましょう。
もちろん職場への配慮も必要ですよね。新しい人を雇うタイミング、配置異動のタイミング。こちらの都合で退職する場合は、できるだけ職場に迷惑の掛からないタイミングをお互いに話し合ってみましょう。
さらに、辞めるときに残った有給休暇を消化したい場合は、職場にも早めに伝えた方が親切です。例えば、3月いっぱいで退職する場合、3月末まで籍はあったとしても、有給休暇を消化することで実際の勤務は2月末までということもあるでしょう。
ちなみに、退職の意志表示のタイミングは会社の就業規則によって違いますが、おおむね「退職日の1~3か月前」に伝えるのが一般的とされています。
私の元職場では、「退職日の1か月前」までに伝えるよう就業規則で決められていました。子どもが夏休みに入るタイミングで退職したかったので、7月いっぱいで勤務を終え、8月は夏休みと残った有休を消化するということにして8月末で退職ということにしました。
ちょうど8月に院内の配置異動があり、異動してくるスタッフにまるっと患者さんを申し送れたのでスムーズに引き継ぎができました。
なので、私の場合は、申し送り期間や有休消化を考慮して、5月半ばには職場に退職の意思を伝えていましたね。
また、職場によっては辞めるタイミングによって社会保険料や退職金の額が変わるなど、退職にまつわるお金が変わってくる場合があるので注意してください。
立つ鳥跡を濁さず。
退職・転職が具体的になったら、就業規則を確認して、辞めるならこのタイミング、職場に伝えるならこのくらいまで、と具体的にイメージみましょう。
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まとめ
この記事をまとめると、
まとめ
- PTを辞めたいと思ったら、まずは辞めたい理由を書き出して今の悩みや理想をはっきりさせる。
- 職場環境が問題で辞めたい場合は、職場を変えることでストレスから解放される可能性あり。
- 体調面やモチベーションの低下が原因で辞めたい場合は、早めに他職種への転職に向けて行動を起こす。
- 自分の判断に自信が持てない時は、信頼のおける上司や同僚、転職経験のある友人、家族に相談する。
- 収入面やキャリア、通勤、家族の生活の変化など、辞めることでのメリット・デメリットを天秤にかける。
- 理想の職場の条件を書き出し、優先順位を付ける。
- 求人情報サイトやハローワークをチェックすることで、今の職場と比較でき、転職後の生活をイメージしやすい。退職や転職を思いとどまることも。
- 自分と職場の都合を考慮し、辞めるタイミングについて考える。
せっかく選んだPTという仕事、職場ですが、あなたが毎日楽しく、心身ともに元気に過ごせなければ意味がありません。
この記事を読んで、退職・転職を思いとどまる人、次のステップに進む人、それぞれの参考にしていただけると嬉しいです。
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